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サムライレポート

米国Apple社で闘う若者、矢部 修氏

2011/01/26  

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シリコンバレーと呼ばれる場所がアメリカの西海岸には存在しています。
ヒューレット・パッカード、Google、Apple、Facebook等、
その地域からは数えきれない程多くの有名企業が育ってきました。

今回はそのシリコンバレーに滞在した際にお逢いさせて頂いたAppleの矢部修氏をご紹介します。
※Apple社は言わずもがな、近年の世界の話題にもなっている
iPhone、iPadやMacBookなどを手掛けている企業です。

自己紹介とこれまでの歩みについて教えて頂けますか?


矢部修といいます。大学では機械工学を学んでいました。
その間、英治出版という出版業界のベンチャー企業でWeb Masterと経営企画に正社員として携わりました。
通常より若干長く学生生活を送った後無事卒業し、ソニー・エリクソン・モバイル・コミュニケーションズに入社。
日本国内向けの携帯電話の機構設計を一筋でやっていました。
6年で7機種ほど関わったのち、米Apple, Inc.に転職。
現在はProduct Design EngineerとしてiPod / iPhoneの部署で働いています。


Apple社での仕事内容と、会社の魅力を教えてください。

会社では主にモバイル機器・周辺機器の設計をしています。
小さい頃から憧れの会社だったので、魅力を一口に語るのは難しいですが、
入社してから思ったのは、社内のほとんどの人の向いている方向が揃っているな、ということ。
上から下まで皆いかにして最高の製品を作るか、ということを真剣に考えている、というのが大きな魅力です。
才能豊かでカッコいい製品を作りたい人が集まっていて、
いい製品を作る為には時間や費用を惜しまない、
エンジニアにとってはかなり理想のような環境だと思います。

あとは音楽が好きなので、会社でちょくちょくライブイベントがあるのも楽しみの一つです。
この前はMaroon 5が来て大興奮でした。


元々、海外で働きたいという志向はお持ちでしたか?

留学も赴任もしたことのない自分が海外で働くとは夢にも思っていませんでしたが、
両親がアメリカ大好き人間だったのと、自分もおかげで好物がハンバーガーとオレンジジュースという感じなので、
いつかはアメリカで働けたらいいな、とは思っていました。


アメリカに来て、一番の困難は何でしたか?また、それをどのようにして乗越えられたのでしょうか?

やはり同僚や他の部署の人などとの、仕事をする上での英語でのコミュニケーションです。
いまの仕事ではめちゃめちゃセルフスターターであること、
そして短時間で多くの成果を出す事が求められます。
プロジェクト上の懸念やリスクを同僚やマネージャーに伝え、進む方向を確認しながら短時間で設計を進め、
同時に他部署や取引先と連携していく。
そのためにはやはり密なコミュニケーションが求められました。
自分は未だ乗り越えられていませんが、電話やメールではうまく伝わらなかったり、
自分が聞き取れなかったりするので、
相手のオフィスまで逐一出向いて膝をつきあわせて話す時間を惜しまないようにしています。
これは会社の大先輩からの教えでもありますが、頑張って実践しています。


矢部さんにとってのシリコンバレーの魅力は何ですか?

僕なんかが説明するより、最近公開された「ソーシャル・ネットワーク」を観て頂くのが早いかもしれませんが(笑)、
やはり多くの優れた人材が世界中から集まり、
多くのイノベーションが毎日ここで起きている、という地の利ではないかと思います。
人づてに色々かつホットな情報が入ってきますし、
最近も知り合いの二つのベンチャーが大きな会社に買収されるなんて事があり、
刺激的な雰囲気には自分も触発されます。
そして世界でもっともエンジニアが評価されリスペクトされる場所の一つだということ。
やはりエンジニアとして、そういう環境で働ける喜びは大きいです。


今後の予定や将来の夢(目標)について教えてください。

エンジニアとしての夢は、やはり自分の技術を投入して世界一のプロダクトを設計し、
それを世界中の人に使ってもらうこと。
その結果世界を、自分がいる前の世界より、ちょっとだけ便利にすること、です。
それが自分で実感できる日が死ぬまでに来たら最高ですね。
人間としての夢は、ちょっとだけお金を貯めて、南の島に光ファイバー引いて老後を過ごすことです。


最後に、日本の若者に一言メッセージをお願い致します!

僕なんかが言えることはあまりありませんが、もし海外に行きたい!何かやりたい!と
思っている人がいるならば、どんどんチャレンジして欲しいです。

本当に好きなことであれば人間辛くても頑張っちゃうし、
大抵の事はずーっとやっていれば結構な確率で叶うんじゃないかと思います。
なので、物怖じせず、どうかダメモトでやってみてください。

自分も海外経験ゼロでしたが、ビビってやめずにチャレンジして良かったと思っています。
そしてエンジニアとして働きたい人がいるならば、シリコンバレーはいい所です。
観光でも留学でも冷やかしでも、様子を見に是非一度足を運んでみてください。



以上、矢部さんに御回答頂いた内容となります。

矢部さんは小さな頃からApple社が好きで、いつか働きたいと心の奥底で思っていた部分があったようです。
そして、とある日、Apple社の採用募集要項を見た時に、
条件に大方合致していると確信をしてエントリーをしたとのことです。
そして、能力と実績を評価されて無事にApple社の米国本社に採用されたとのことです。

矢部さんは元々英語を話せる方ではなかったようですが、
それでも得意分野を武器にApple社で実際に仕事をされています。

英語力は在った方が良いのは言うまでもありませんが、
場合によっては英語力以上に武器になるものがあれば海外でも闘えるのだと思います。
実際にそれを実践されている矢部さんからヒントと勇気を頂けた気がしています。

矢部さんは日本のエンジニアはもっと海外に出ることを考えた方が良いと、僕に仕切りに伝えてくれました。
エンジニアの皆さん、これを機会に一度、
海外で以前から憧れていた企業の採用募集要項を覗いてみてはいかがでしょうか。
その条項で、”語学力”だけが引っ掛かるようでしたら、もしかしたら、ひょっとするかもしれません。

Appleで働くという目標が叶って、
シリコンバレーという環境で活き活きと仕事されている矢部さんのような方がもっとドンドン出てくるのは、
そう遠くない未来ではないでしょうか?

以上、矢部さん、ご協力有難う御座いました!

太田 英基

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