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旅雑記

エジプト革命、フェイスブックから100万人デモに至った流れ。

2011/04/16  

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現在、モロッコからエジプトに移動して滞在中です・・・が、
この記事を書いたら、僕は東アフリカのケニアに移動します。
首都カイロのホテルなうです。

さて、エジプトは記憶に新しい革命が起こった国であり、
その震源地である首都カイロのタハリール広場のすぐ脇のホテルに僕は泊まっていました。
(革命はまだ半ばの為に、騒乱という見方もあるようですが。)

毎日のようにタハリール広場に訪れますが、
未だに若者を中心に演説やデモ活動が行われています。

そんなエジプトの革命の火付け役はFacebookという話は日本でも有名ですよね。

では、エジプトにおけるFacebookとはどれほどの影響力を持っているのでしょうか?

結論から言えば、国民を動かすような影響力は持ち併せていないようです。
正しく言えば、フェイスブックだけでは革命は起こらなかったということです。

何故かというと、そもそもエジプト人皆がちゃんと文章を読めるわけではありません。(識字率)

そして、自宅にインターネット環境を持っている人もそこまで多く無いようです。

インターネット環境が自宅に無い人はインターネット屋で、
時折接続したりする人はいますが、密度なコミュニケーションを取るにはちょっと険しいようです。

では、スマートフォンを所持しているのかというと、
街を歩く人達のスマートフォン所持者は極一部に限られている印象です。

そんな国で、Facebookがどう影響力を発揮したのでしょうか?

僕がエジプト人に教えてもらった最も参加者の多かったFacebookグループは登録者110万人を越えるものでした。
http://www.facebook.com/ElShaheeed

しかし、それでも人口8,000万人を越えるエジプト国民の極一部でしかありません。

最初のムバラク元大統領の退任を迫ったデモの参加者は5万人で、
その後最大規模のものは100万人を越えたと報道されています。

Facebookグループの100万人が皆、集まるのか?というと、正直そうでは無かったようです。

やはり、弾圧を恐れる人も多く、Facebook参加者がそのままデモ参加者では無かったようです。

では、どのようにして100万人を越えるデモが生まれたのか。

Facebookで情報をやり取りしていた人達が、
デモに向かって声を挙げてゆっくりと街をデモ隊の合流場所に向かって歩いて行ったそうなのですが、
その声に多くの人が呼応し、いつの間にか5万人、そして100万人を越える流れを生み出していたそうです。

事実、デモ隊が巨大化し始めてすぐにフェイスブック、ツイッター等は遮断されました。
しかし、連日のデモの中心地であるタハリール広場にインターネットが無くても皆が集まる為、
そこを中心にデモが拡大されていくようでした。

エジプトの某外資系広告会社に務めていたエジプト人に僕が質問しました。
「革命時のFacebookの影響力とは如何ほどに?」


すると彼は答えました。
「Facebookは情報交換やデモの時間や場所を決める大切なツールだけれど、人々の行動に勝るものは無い。」と。

日本でもツイッターやフェイスブックは未だに極一部の限られた人達が利用するサービスです。
しかし、その一部の利用者の人達の持つエネルギーは凄まじいものがあると信じています。

大切なのは、ソーシャルメディア上で議論、意見交換、情報収集したモノを、
どう現実社会に反映していくかではないかと思われます。

エジプトは若者が実際にそれを行動に移しました。
革命に関しても正直、賛否両論です。

ムバラク大統領がこれまでしてきたことを支持している人もいますし、
他に候補となる人がいないのに降ろしてしまったと嘆くエジプト人もいました。

しかし、行動した者たちが一時的かもしれませんが勝利を掴みました。
どうか彼らの行動が、今後に活きることを願っています。

僕らは、このエジプトの事例に学ぶことがあるのではないかと思えました。

(※この話は、僕がエジプト人にヒアリングして出た個人的な考えであることを御了承下さい。)

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