2010年7月、僕はTwitterを通じて繋がったCNE1の井坂さんの語学学校を訪問させて頂きました。
ターラックという場所にあり、バギオで僕が留学していた学校と同様に周囲に海辺(ビーチ)があるわけでもなく、誘惑に弱い日本人にとっては勉強に集中できる環境だと感じました。
学校の前で降りると、そこには巨大なキャンパスの敷地が!
実は幼稚園児~中学校~看護師学校まで、1,000人を超えるフィリピンの子供たちが通っている学校があり、
CNE1はそのキャンパスの中に設立された語学学校である。
特筆すべきは、経営陣。
日本人経営者の井坂さんと、韓国人経営者のケビンさん、そしてフィリピン人経営者のガリーさんです。
この3カ国経営者スタイルは他校には無く珍しいものです。
フィリピン人が多く通うこの学校は実はガリーさんが経営しており、
日韓比(日本、韓国、フィリピン)の国際的な環境を提供しようという目的のもとで設立された。
事実、僕が訪問した際にもフィリピンの子供たち(恐らく、小学生)の授業を身近でみることもでき、
休み時間や放課後には一緒に遊ぶことも出来るのでしょう。
何よりも彼ら経営陣が志を行動に移しており、CNE1に英語留学をしていた韓国人の子供たちと、
同年代のフィリピン人の子供たちとの交流企画などを実行していました。
とても貴重な経験がこの場で生まれているのだろうと心より感じました。
そんなCNE1を立ち上げた井坂さんにインタビューにて、幾つかの設問にご回答を頂いたので、
皆さんに御紹介したいと思います。
フィリピンのターラック州で、フィリピン人、韓国人、日本人の仲間3人といっしょに「生徒視点」に立った新しいスタイルの格安マンツーマン語学学校CNE1( CarthelNative English 1 on 1International Language School)を2010年4月に立ち上げ、現在、CNE1の学校の経営をしています。
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井坂 浩章
1973年 大阪府堺市生まれ CNE1共同創業者 兼CNE1日本代表
フィリピン ターラック州 サンマニュエル市 国際ロータリークラブ会員
《職歴》
中小・ベンチャー企業の社長を取材する出版社で広告企画営業・カメラマン・社長取材記者を経験し、直属の上司と共にビジネス情報誌の創刊、出版社の創業に携わる。米国のマーケティングコンサルティング会社にて、企業インターンシップを経験後、インターネットマーケティングリサーチのパイオニア企業である株式会社インフォプラント(現:ヤフー・バリュー・インサイト株式会社《ヤフー株式会社連結子会社》で、業界初となる大阪支店立ち上げメンバー&営業マネージャーとして、事業を軌道に乗せ、支店の成長に大きく貢献する。フィリピンでフィリピン人、韓国人、日本人の共同経営者4人と共に新しいスタイルの格安マンツーマン語学学校 CNE1( CarthelNative English 1 on 1)を立ち上げる。
《学習歴》
大学で、心理学を学ぶ。専攻は社会心理学。大学4年生の前期に単位をすべて取り、そのまま単身ニュージーランドに渡り、1年間、ワーキングホリデー制度を使い語学、陶芸、旅行、アルバイト、国際交流ボランティアを経験する。卒業レーポート(比較心理)をニュージーランドから送り、休学する事なく無事卒業する。オーストラリアのパースで短期語学留学を経験する。その後、アメリカにてマーケティングを勉強する為、渡米。カリフォルニア大学 アーバイン校(UCI)にて、マーケティングプロフェッショナル資格認定プログラムを終了する。大学在学中に、インターンシップと大学の日本語クラスにてボランティア活動をする。大学の休暇を利用して、中米のグアテマラにて、短期のスペイン語留学とサルサダンスを習う。シンガポール、マレーシア、フィリピンにて短期の語学留学を経験する。ミャンマー、スリランカ、マレーシアの日本語学校で短期のボランティア活動を経験。日本にて創業塾で起業の勉強をすると同時に財務会計の勉強をする。ビジネス会計検定試験2級、3級、簿記3級取得。
[海外留学経験国] 7カ国 (海外留学期間は、3年以上)
ニュージーランド、オーストラリア、アメリカ合衆国、グアテマラ、シンガポール、マレーシア、フィリピン
[海外滞在、旅行経験国] 21カ国 (海外滞在期間は、約5年)
アメリカ合衆国、メキシコ、グアテマラ、ホンジャラス、ニュージーランド、オーストラリア、インドネシア、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、フィリピン、中国、韓国、ベトナム、タイ、ラオス、カンボジア、ミャンマー、インド、スリランカ、ネパール
なぜ、この活動を始められたのでしょうか?
若者にもっと海外に出て来て欲しいという思いからです。僕は、幸運にも21カ国の様々な国に滞在する事ができました。毎年、新しい国に旅行に行く事を自分に課していまして、その間、ここ数年、肌感覚でどんどん日本の若者の数が減ってきている事に気づいていました。日本に帰って、色々な方に留学の事を聞き取り調査し、各種調査機関が出している留学関係のアンケートデータを調べた所、留学したいが、諦めた人の一番多い答えが「留学費用」の高さでした。さらに語学留学業界の不透明な構造、情報が少ない、顧客無視した営業スタイル、イノベーションが起こっていない事など業界の問題点が多く見受けられました。
僕は、ニュージーランド、オーストラリア、アメリカ合衆国などの国に約3年間留学していたので、自分自身でも留学費用の高さを痛感していました。また、留学している友人達からも同じ意見と語学留学斡旋業者の不満をいつも聞いていました。
1人でも多くの若い人に海外留学して頂く為には、留学費用を安くする必要がありました。
留学費用を安くするには、どうしたら良いかを考えた時、ちょうどラオスを旅行中で、アメリカ人の旅人と2人で象に乗りながら世界遺産を巡っていた時に、格安マンツーマン語学留学のビジネスモデルのヒントが浮かびました。
単純に留学先の場所を欧米から物価の安いアジアに移せば良いと。以前、中米のグアテマラで、スペイン語を習う為、短期留学した経験があったのを思い出しました。スペイン語を学ぶのは、スペインだと思い込んでいたのですが、スペイン語を世界で一番安く学べる国は、グアテマラだと「グアテマラの地球の歩き方」で知りました。しかもマンツーマンレッスン。初心者だった僕は、グアテマラの語学学校で、マンツーマンレッスンの良さと楽しさを改めて実感。しかも格安。ニュージーランドでもマンツーマンレッスンを受けていた事もあり、ビジネスプランが頭の中で、イメージができました。ただ、問題はどこの国でやるかです。そこで、約1年かけて、アジアの国々を訪問、滞在して、物価や治安、英語のレベルをチェックしていきました。アジアは、合計15カ国を訪ねた事になります。候補地として、フィリピン、マレーシア、バリ島、シンガポール、スリランカ、インド、ネパールを中心に現地調査をしました。最終的にマレーシアとフィリピンに候補地を絞り、結局、ご縁もあり、一番マンツーマン語学学校を作るのに適したフィリピンで語学学校の立ち上げを仲間と行いました。
貴校の強みや魅力を教えてください。
CNE1は「生徒視点」をとても大事にしている学校です。従来の学校は、学校側からの一方通行型が多かったのですが、CNE1はよく生徒さんの声を聞いています。そして必要であればすぐに改善しています。そういった姿勢はCNE1の強みの1つであると思います。
魅力は、3つあります。
1つ目。
CNE1は、日本人、韓国人、フィリピン人による共同経営方式を取っている関係で、フィリピンの語学学校では、珍しく、3カ国の生徒さんが、同じキャンパス内で勉強をいっしょにしています。
CNE1は、幼稚園からカレッジ、看護学校まであるフィリピンの総合学校のキャンパス内に校舎、宿泊施設、食堂をつくりました。1つのキャンパス内にフィリピン人、日本人、韓国人の3カ国の学生がいますので、自然と3カ国の生徒間の英語でのコミュニケーションと異文化交流があります。
フィリピンの語学学校の約99%は韓国系の学校だと言われています。日本人経営の学校は、CNE1を含めても数校しかありません。フィリピンの語学学校の問題点として、日本人経営者の学校の生徒は、ほぼ全員が日本人。韓国系の学校は、ほとんどが韓国人なので、折角海外まで来ているのに、同じ国の人としか接しなく、異文化コミュニケーションが、ほとんど無いのが問題でした。CNE1は、その問題点の解決策として、3カ国の共同経営方式を取り、フィリピンにある総合学校のキャンパス内に語学学校を作る事にしました。さらにCNE1の講師はすべて同じ宿泊施設にし、授業外でも生徒さんは、英語で話しができるようにしました。お陰さまで、他校との差別化ができ、生徒様の評価も高いです。また、他校の学校は、ビルや家を改造して、学校にしている所が多いですが、CNE1は、自社直営の学校と緑が多いキャンパスを自前で持っているのも大きな魅力です。サッカー、バスケット、などのスポーツもしています。プールの建設も始めます。
2つ目。
CNE1のカリキュラムの魅力は、マンツーマンレッスンの利点を最大限、活かしたコミュニケーション力の向上に特化している点です。特にスピーキング力の向上に最も力を入れています。
さらにCNE1のカリキュラムは、柔軟で、きめ細かいレベルチェックとサポートがあります。
CNE1は、生徒自身が選べる目的別マンツーマンカリキュラムを採用しています。自分が学びたい目的とレベルに合わせて英語が柔軟に学べるのもCNE1の大きな特長です。メインコースは、日常会話、トラベル会話、ビジネス会話です。しかもマンツーマンレッスンが4時間、6時間、8時間と徹底的にマンツーマンが取れる所も他校と違い大きな魅力です。他校では、マンツーマンとグループレッスンの組み合わせで、マンツーマンだけ取れない場合が多いです。
メインコースの4時間は、特に、スピーキング力の向上に最も力を入れています。徹底的に声をだして、話す訓練を行います。
また、専門の講師によるレベルチェックを、させて頂き、弱点などの分析をし、生徒さんの要望を踏まえた上で、最適なテキストを40以上のレパートリーから選びます。途中で確認テストを行い、卒業前にも最終確認テストを行い、分析シートを作成し、生徒さん1人1人にフィードバックをさせて頂いています。入学前と卒業時の比較などもしており、きめ細かい対応は、生徒さんからの評価が高いです。
3つ目。
留学費用は、他校とくらべて、かなりお得な費用にしています。色々な経営努力もしています。詳しくは、こちらを参照してください http://www.cne1jp.com/price/
日々の仕事の内容を教えて頂けますでしょうか。
大きく分けて3つ。
1つ目は、学校の運営チェック
2つ目は、マーケティング&広報活動
3つ目は、生徒さん、講師、スタッフのケア&コミュニケーション
学校運営チェックは、大きく分けて3つ。
1つ目は、教育部門のチェックです。教育部門は、基本的に当校の教育責任者のRhea(フィリピン人講師)にすべて任せています。ただし、「生徒視点」を重視しているCNE1は、生徒さんの声をとても大事にしています。僕は、毎日、朝から各生徒さんのクラスを見て周る事をしています。当然、クラスの中に入るわけではなく、外から教室を眺めていくことです。その時、生徒さんと先生の顔を見ていきます。その際、顔の表情などを見て、気になれば、生徒さんや先生に後で、声をかけたりします。また、先生が話す時間が、長いなどした場合も、アドバイスしています。授業の主役は生徒です。先生ではありません。主役の生徒が話す方が多くて当然だと思っています。さらに、生徒さんから、見て少し、しつこいかもしれませんが、何度も「授業はどうですか?」と聞いています。そして、その声を直接先生に伝えています。それが僕の大事な仕事の1つだと思っています。
2つ目は、学生寮、食堂のチェックです。CNE1は、キャンパス内に自社直営の学校、学生寮、食堂の3つすべてを持っています。これらすべてのチェックが必要です。その為にも、経営陣も学生寮に住んでいますし、食堂で、ご飯も食べています。朝からトイレやシャワールームのチェックもしています。汚れていないか、トイレットペーパーはちゃんとあるか、ホットシャワーの状態、スリッパの整頓までチェックしています。できていないとすぐに当校のクリーナーに指示を出します。洗濯もCNE1で、すべて行っています。部屋別に洗濯し、部屋ごとに洗濯物を返却していきます。以前、ここのチェックが、しっかりできていなかった事で、生徒様に迷惑をおかけした事があり、ここの仕組みをかなり改善しました。
食事は、留学されている学生さんの楽しみの1つです。食事は、特に気を使います。フィリピンの他校の食事は、野菜やフルーツが、少ない事に多くの日本人や韓国人が不満を持っている事を事前リサーチで、知っていましたので、CNE1では、最初から、野菜やフルーツをしっかりと取り入れています。また他校の食事が、韓国料理ばかりなのに対して、CNE1は、フィリピン料理をメインにしています。食事は、お陰さまで生徒さんから良い評価を頂いています。
3つ目は、総務、経理部門のチェックです。
これらは、どこの企業や学校でも同じだと思います。特に資金繰りや設備投資する事などお金関係のチェックは大事です。出ていく経費にはシビアになります。経営会議でも、無駄な、経費の削減を強く言っています。CNE1のような立ち上げたばかりの学校は特に大事です。当校のような語学学校は、前受金がありますので、前受金は、会計ルーツに基づき、負債扱いにし、そのお金に手をつけないようにしっかり管理しています。CNE1は語学学校では、珍しく返金制度をもうけていますので、前受金の管理は特に大事です。
2つ目は、マーケティング&広報活動です。
マーケティング&広報活動は、僕の大事な仕事の1つです。CNE1は、直営の語学学校を経営していますが、留学エージェントを使わず、さらにインターネット広告を使わず、生徒さんとインターネットで、直接つながるダイレクトモデルを採用しています。格安留学を実現する為には、様々な経営努力が必要ですが、CNE1は、広告予算と留学エージェントをカットする事で、その分、大幅にコストダウンが実現できています。広告や留学エージェントを利用すると、その経費は、誰が支払うかと言えば、結局、生徒さんになります。僕達は、そのコスト削減できた分は、生徒さんに還元するべきだと考えています。
だけどその分、学校の認知度を上げるのが、とても難しい。正直、苦労しています。だから僕は、HP(http://www.cne1jp.com)を立ち上げ(友人に格安で作ってもらい、超格安でメンテナンスして頂いています)、ブログ(http://ameblo.jp/cne1japan/)とTwitter(http://twitter.com/CNE1Japan)を始めました。そして、これをやり続ける事を、自分の毎日の日課にしています。この3つも相互にリンクを貼り、循環が起こるように工夫しています。Twitterでは、フィリピン語学学校の経営者で一番多くつぶやいています。Twitter経由で入学される生徒さんも増えています。また、開校キャンペーンもおもいっきりやりました。「語学留学費用半額キャンペーン! 語学留学費用世界最安値」を無料のPRサイトに告知しました。定員の10名は、思っていた以上の早さで定員オーバーになりました。その後も、お陰さまで、4月に開校してから6月、7月、8月はすべて定員オーバー状態が続いています。今の課題は、9月以降の秋です。この時期はCNE1も含め、どこの学校も生徒数が減少します。CNE1は、この機会をオペレーションの見直し、メンテナンス、講師の研修に力を入れようと考えています。
3つ目は、生徒さん&講師&スタッフのケア&コミュニケーション
留学が初めての生徒様、英語が話せない生徒様、慣れない海外での生活でストレスや悩みを抱える生徒様がいます。CNE1では、日本語でのケア、カウンセリング、コミュニケーションをしています。到着した最初の1週間は、特に意識してコミュニケーションをしています。開校してから生徒さんの色々な相談に乗りました。生徒さんだけでなく、講師とスタッフのケアやコミュニケーションも大事な仕事です。日本でも同じですが、人間が1つの場所に共同で生活をしていれば、色々な事が起きます。CNE1を立ち上げてからも色々な問題が起きました。一番大きな問題は、人間関係だと思います。その解決の為、スタッフ、講師、マネジメントチームのコミュニケーションには、力をいれなければなりません。
今後の予定と計画を教えてください。
短期(1~2年)、中期(3年~5年)、長期(5~10年)の3つで、述べさせて頂きます。
短期では、CNE1の宿泊施設と校舎の増築を早くて、年内中にスタートしていく事を考えています。今は、日本人、韓国人、フィリピン人の学生が同じキャンパス内で勉強していますが、ここにロシア人、台湾人、中国人の生徒も入れていきたいです。すでにロシアの大使館の方達とも打ち合わせを始めています。それと生徒さんからの要望もあります格安オンライン英会話もスタートしたいと考えています。ただし、オンライン英会話は、あくまでもリアルの学校の補完的な意味合いで、スタートします。留学前と留学後の生徒様の英語学習のサポートと講師の安定的な雇用を目的としています。これにWEB講義の組み合わせも検討しています。
中期的には、バギオとマニラにCNE1の分校をつくります。1度、学校をゼロから立ち上げた経験がありますので、2校目、3校目は、比較的楽だと思っています。遠隔管理の問題がありますが、複数の共同パートナーがいますので、比較的問題はないと考えています。さらにCNE1の母体学校が、総合リニューアル工事を始めます。最新の校舎、病院、モール、ホテル、プールの建築を始めますので、その施設もCNE1が利用する事ができます。生徒の国籍の数もどんどん増やせればと考えています。カリキュラムのコンテンツもどんどん拡大していきます。マンツーマン語学学校で、スタートしていますが、英語はあくまでもツールだと考えていまして、要は英語を使って、如何に国際社会で活用できる実践的なスキルや知識を身につけるかが大事だと考えています。その為のプログラムの開発に励みたいと考えています。また、日本の小学校、中学校、高校、大学にオンライン英会話と夏休みなどの短期留学の導入を試みたいですね。
長期的には、マレーシアやバリ島など、アジアの英語圏にCNE1の分校を拡大する事を考えています。マレーシアでは、中国語と英語が学べる学校を作る事を構想しています。分校間もオンラインで結び、講師の相互補完や、フィリピン人講師の他国派遣も検討中です。できればフィリピン、マレーシア、バリ島、スリランカ、ネパールなどアジアの英語圏を中心に学校が拡大、展開できればと考えています。教育を通じた「オープンアジア」を目指します。学生さんが毎年、違った国で、英語の勉強できるのも違った国や文化が見られて良い教育になると思います。
フィリピンで働く魅力を教えてください。
給料面や快適性を求めるなら日本や他の先進国の方が良いと思います。むしろ、フィリピンで、起業する日本人は物凄く少ないので、事業チャンスはいっぱいあると思います。ただし、フィリピン人のパートナー選びが、一番大事です。日本人単独で、事業を起こすのは、かなり難しいと思います。
フィリピン人の働きぶりについていかがでしょうか。
これは、個人差がかなりあります。例えば、CNE1の教育部門の責任者のRheaは、日本人顔負けの働きぶりです。土日や深夜遅くまで仕事をしていて、体調が崩れても薬を飲みながら仕事をやります。自分の受け持つ授業の準備は徹底的にします。またCNE1の講師も優秀で、まじめに働く方が多いです。遅刻もほとんどありません。
一方で、ブルーカラーの人達も個人差がありますが、同じことを、何度も何度も言わないといけなかったり、簡単な指示をした事も出来なかったり、時間にルーズ、オーナーがいないとサボったり、言い訳が多い、少し強く言うと泣いて辞めてしまうなどなど、結構、最初の頃は、頭を痛める事が多かったです。しかし、辛抱強く、紙にフローまで書いて一歩一歩指示していくなど工夫していくと改善されていきます。女性は、比較的優秀な方が多いのがわかってきましたので、CNE1では、女性の採用を積極的にしています。
フィリピンでの生活についていかがでしょうか。
生活は、とても快適です。フィリピンは、海や山などの自然も多いし、マニラのマカティ市やCNE1のマニラオフィスがあるオルティガス市は、最先端の都市で、過ごしやすく快適です。CNE1に留学された生徒さんもあまりの都会に驚く人が多いです。さらに、物価が、とても安いのが、魅力の1つです。ぜひ、フィリピンに一度、お越しください。その良さはここに来てみないと本当にわかりません。
フィリピンに来てから大変だったこととそれをどう乗り越えたのか教えてください。
少し考えましたが、大変だった事が、思い浮かびません。もちろん学校を立ち上げてから多くの問題がありましたが、大変だったとは言えません。やはり良い仲間に恵まれてここまで、やってきたのが、大きいのかと思います。あるいはかなり鈍感なのかもしれません??
言語の壁はどう克服されたのでしょうか。
フィリピンで学校を立ち上げとなると「言葉の壁」だと言っている暇は、正直、無かったです。それと僕は、若いころから海外で、留学していた事が大きいと思います。海外に住めば、英語を話さなければいけない状態になります。要は、スポーツや音楽などと同じで、日々の訓練をどれだけ、したかによると思います。
さらにもう少し本質的な事を言いますと「言葉の壁とは、結局、心の壁」だと思います。自分で自分の壁を作っていると思います。簡単な単語や身振り手振りでも良いと思います。日本人は言葉を完璧に話そうとするから無理が出るわけで、要は、伝えたい事を一生懸命に伝えようとする気持ちが一番大事です。その為には、外国人の友人を積極的に作りましょう!多くの外国人と会って話ししましょう。いつの間にか言語の壁が消えているでしょう。
僕自身は、フィリピンで、文化の壁は、正直ありませんでした。僕自身が、これまで、やってきた良い「文化の壁」の克服方法は、1つでも多くの国に好奇心を持って訪れる事です。僕は、若いころから毎年1カ国以上新しい国を旅する事を自分に課してきました。お陰で21カ国もの国に訪れる事ができました。ぜひ、若い人には、多くの人々に会い、その国の食事、文化、歴史的建造物、世界遺産など見るべきものは、どんどん見て、様々な体験をしていくべきだと思います。これも「言葉の壁」と同じく、結局は「心の壁」だと思います。自分の考えや価値観がすべて正しいと思わない事も時として大事だと思います。他の文化や考え方を受け入れる寛容性も大事だと思います。良いと思われる事は、謙虚に取り入れ、学び続けた方が良いと思います。好奇心を持ち続ける事がもっとも大事です!
3つあります。
1つ目は、浪人時代
2つ目は、ニュージーランドで、初めての海外生活
3つ目は、フィリピンで学校を立ち上げた今。
すべて、周りから反対された事ばかりでした。ただし、全て自分自身で、考え、決断しました。結果的にこれらのターニングポイントで、すべて自分の人生が大きく良い方向に変化していきました。温かく、サポートしてくれた両親のありがたさが、今も、しみじみとわかります。
これに関しては、日本企業と従業員が、如何にすぐれているかを痛感しています。色々ありますが、「従業員の意識の高さ」をあげる事ができます。勤勉性、時間に対する意識、責任感、規律、改善力、顧客志向、製品やサービスの完成度などなど、上げれば、色々でてきます。要は、日本企業の従業員の意識レベルが、フィリピンの従業員と比較して、相対的に高いです。もちろんフィリピンの従業員にも例外はいます。日本企業は、アジアにもっと出ていくべきだと思います。課題は、言語・異文化理解と現地のパートナー選びだと思います。
僕も凄く知りたいテーマです。
これからどうなるかは、フィリピンでは、特に政治の如何によって大きく左右されるのではないかと思っています。そういう意味で、新大統領に期待したい所です。個人的に評価している点としては、若い人口が多いという事です。若い人口が多いという事は、経済が基本的に、成長していくという事です。フィリピンの人口統計を見てもらえば、わかりますが、綺麗なピラミッド型になっています。人口は、現在、9200万人もいますし、平均年齢が21歳。数十年後には、日本の人口を越えます。英語が話せる人も多いし、マニラの大学生など色々、インタビューした事があったのですが、優秀な人も多いです。僕は、フィリピンの将来には、比較的ポジティブにみています。フィリピン人を使った人的なサービス産業の需要が増えていくと思います。日本の少子高齢化の問題を解決する1つの方法として、フィリピンの人的リソースは、活用するべきだと思います。ただし、冒頭でも言いましたように政治力が決めてかと思われます。
間違いなく、マーケットは、伸びると確信しています。その理由は、3つあります。
1つは、マンツーマンレッスンのニーズが有り、市場が顕著に伸びているからです。
フィリピン留学のユニークな特長は、授業形態が、マンツーマンレッスンであるという事。欧米留学は、ほぼすべてがグループレッスンです。時代は、コミュニケーション力を求めています。日本人が苦手とする英語でのコミュニケーション力を上げる方法として、グループレッスンとマンツーマンレッスンのどちらが、最適な学習システムだと聞かれれば、だれもがマンツーマンレッスンと答えるでしょう。日本国内でもグループレッスンのマーケットが、減少しているのに対して、マンツーマンレッスンのマーケットは、堅調です。時代はマンツーマンレッスンを求めつつあります。
2つ目は、その留学費用の安さと費用対効果の高さです。
フィリピン留学のマーケットポジションが、上記の図の右上にありますように「低価格」で、「マンツーマン」という一番、良いポジショニングにあります。
日本の景気悪化や世界的な経済危機が進み、失業率が向上している中、さらに日本の世帯所得は、この10年で約15%ダウン。61%の世帯が平均以下になり、特に20代、30代の所得低下は顕著になってきています。このような状態では、若い生徒は、費用対効果に、特にシビアになります。欧米留学は、費用が高い上、1クラス10名~20名もいるグループレッスン。このような現状、生徒側の視点としては、質の高い授業を、安い留学費用で学びたいというニーズが出てくるのは至極真っ当だと思います。
3つ目は、外部環境の変化と韓国を中心としたアジアの国で、フィリピン留学の知名度が高まっているという事です。
日本は、少子高齢化が進む為、マーケットは減少します。その為、日本企業はアジアを中心とした海外に出ていきます。その時、英語は必ず必要になります。ここ最近のトレンドとして、小学校から英語の勉強が始まり、ユニクロ、楽天の英語の社内公用語の動きから考えても、英語習得の流れは、また起こってくると思います。不景気も尚更この流れをつくりそうです。さらに、今、話題になっているアジアの格安航空会社(LCC)が続々と日本に来ています。フィリピンには、関西空港から、格安航空会社(LCC)のセブパシフィック航空(http://www.cebupacificair.com/web-jp)が就航しています。関西空港から、フィリピンまで、片道3時間30分で行けますし、航空運賃も安い。プロモーション価格は、片道7,999円です。羽田からは、片道5,000円のプロモーション価格で、メディアに大きく取り上げられたマレーシアの格安航空会社(LCC)のエアアジア航空(http://www.airasia.com)が、この12月から就航します。エアアジアで、羽田空港からクアラルンプール(マレーシア)まで行き、クアラルンプールからクラーク国際空港(フィリピン)あるいはマニラ国際空港(フィリピン)まで、エアアジアで、到着する事ができます。留学で、大きな費用のウェイトを占める航空運賃が劇的に下がる事は、フィリピン留学する人に取って、とても大きなメリットになります。
お隣の留学先進国の韓国では、フィリピン留学は、すでにメジャーになり、当たり前になってきています。気になるのは、すでにロシア、台湾、中国が、フィリピン留学に少しずつ注目し始めている事です。日本でもここ最近注目を浴び始めてきましたが、先に日本を出し抜いて、彼らが英語をフィリピンで学ぶ時代が来るかもしれません。これに日本人として危機感を持っています。ぜひ、この格安マンツーマン語学留学の合理性を、早く日本の方に気づいて頂きたいと切に願っています。CNE1のミッションとしてフィリピン留学の認知向上に邁進していくつもりです。
世界はこれからどうなると思われますか。
「旧体制の崩壊」と「アジアの時代」が到来すると考えています。
世界は、いつの時代も変化し続けているという事です。川の流れと同じで、停滞はありません。欧米が、中心で構築してきた現在の金融資本主義体制は時間の問題で、終焉する時代がきます。世界中で印刷し過ぎたペーパーマネーの価値は、どんどん価値が薄まり、実物資産の価値が高まるでしょう。金融危機もどこかの時点で再燃します。ここでは、詳しく言いませんが、現在の貨幣システムには、大きな問題があります。世の中は、微妙なバランスで成り立っています。一方に偏ったものは、時間の問題で反作用が起こります。
旧体制の崩壊が、目の前で次々と見えてくるでしょう。もうその兆しは見えています。
それと大きな変化として、「アジアの時代」が、いよいよ本格的に動いていくと思われます。19世紀は、イギリス、20世紀はアメリカと、ここ数百年の近代は、欧米が栄える時代が、続きましたが、僕は、21世紀に入って、この流れがアジアに来ると思っています。歴史を調べれば、どのような大国も永遠に繁栄は続きません。興味深いデータとして、各国のGDPの割合を2000年という超長期スパンで見てみると、トップは、ほとんど中国とインドだったそうです。欧米が栄えるのは近代になってからで、それまではずっと「アジアの時代」だったそうです。さらに世界の債権国の多くはアジア諸国、債務国は欧米諸国。世界の富の60%がアジアに。そして世界の人口3分の2は、アジアにいる事も「アジアの時代」の幕開けを意味しているのではないでしょうか。
それを踏まえて、日本人が今後どのように動いていくべきと思われますか。
若い人に言いたいのは、この大きな変化は、ビックチャンスであるという事です。環境が大きく変化する時に、如何に自分自身を変化させ続けるかです。その際にもっとも大事な事は、「自分自身の能力、人格を向上させ続けることです。もしあなたが街で一番のシェフであったり、優れた医者であったり、最も優れた営業マンであれば、時代がどうなろうと上手くやっていくことが出来ます。こういった時代こそ、自己投資に励むべきだと思います。ただし、その際は、ご自身の夢や、やりたいことをしっかり持つ事が大事です。夢ややりたい事が、まだ見つかっていない方は、今、与えられている仕事や勉強を一生懸命取り組んでください。道はそこから広がります。
アジアに興味や関心がある方は、一度、アジアに来てください。ご自身の目で見て、体験されるのが、良いと思います。
好きな言葉(哲学)を教えてください。
「日々新たに」と「Keep learning」です。
最近、この言葉を忘れつつある為、自戒の意味を込めて書きました。日々新たな気持ちで仕事や生活に取り組みたい。日々新たに学び続けたい。その為には、今日という1日を精一杯生き、そして、明日は、今日よりも、もっと良くなるように、学び続けなければいけないと思います。常に新鮮で、活き活きとした人生を歩んでいきたいと思います。
夢(将来目標)を教えてください。
今、学校をつくるという学生時代からの夢を実現、実行している最中です。
いつの日か、多くの日本人が世界で、様々な国の人々と楽しく会話している風景を見たいです。その為に、残りの人生をかけて、今の事業を頑張っていこうと思います。
日本の若者へ、メッセージをお願い致します。
思いきって海外に出て見ませんか!
一定期間、少なくとも1~2年は海外に滞在してみてほしい。これからの若い人は、特に世界を知るべきです。数年間の海外生活を体験することで、世界への視野が格段に広がります。その時に、心がけて欲しいのは、多くの国々に訪問して、多くの人々と会って、その国の文化や歴史、食事など様々な異文化体験を積んで欲しい。本やインターネット等々でも情報や知識は習得できるが、人間が、本当に物事を理解する為には、自身の体験、経験からでないと、本当に腹の底から理解できない。特に若い人には、世界中の人々とコミュニケーションをして欲しい。そしてその中で、様々な意見、考えがある事を知って欲しい。海外に滞在する中で、良いことも悪いことも 辛いことも楽しいこともすべて勉強だと思って学んで欲しい。その経験は、後になって自分の人生を豊かにしていく宝物になります。
海外に住むことによって日本という国をよりよく理解するようになります。それは、さらに自分自身を理解する上でも、とても役に立ちます。
若い人こそ、世界に出るべきだと思います。
世界へ出ましょう!そして世界を知りましょう!!待っています。
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以上となります。
井坂さんの熱い想いやCNE1の魅力が伝わったのであれば幸いです。
何から何まで新しいことの連続であるフィリピンにて闘っている井坂さんは本当に気合が入っていました。
想うだけなら誰でもできるけれど、井坂さんは実際に行動に移しています。
その結果、既に多くの日本人がフィリピン留学を経験し始めています。
ひとりの日本人の行動が多くの人の人生に影響を与えているのです。
そして、井坂さんと共同経営者であるケビンさんやガリーさんも、本当に気さくで素敵な人達であり、
井坂さんを初めとするCNE1経営陣が日本人のこれからの英語留学の新しいカタチを成し遂げられるのではないかと思います。
フィリピン留学を体験した僕に出来ることは、このフィリピン留学の価値を広めていくことです。
それが僕に出来る御世話になったフィリピンへの恩返しなのだと勝手ながら思っています。
CNE1は日本人がフィリピンで留学するには最も良い環境の1つなのではないかと思います。
フィリピンに無数にある英語学校は賛否両論それぞれです。正直、ハズレクジを引く可能性もあります。
是非、英語留学を考えている人は、一度CNE1を検討してみてください。
きっと英語だけではなく、フィリピン人や韓国人との交流を通した様々な学びを得ることが出来ます。
それが留学の醍醐味でもあり、井坂さん達の想いでもあるからです。
井坂さん達の行動と想いが、多くの若者に届くことを心より願っています。
太田英基
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