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サムライレポート

再生可能エネルギーの世界普及を目指す!南原 順氏(国際航業グループ)

2012/05/14  

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日本でも震災後、非常に注目度の高まってきた再生可能エネルギー。

僕はドイツのミュンヘンで行われたインターソーラーという
世界最大級の太陽光発電関連業者が集うイベントに興味本位で顔を出していました。

そこはヨーロッパであるというのに、中華系のメーカーがブースの約半数を占めていました。
日本メーカーはブース全体の1割ぐらいだった印象です。
コスト競争が激しいようで、なかなか大変だとのこと…。

会場となったドイツは車を走らせればいくつも風力発電が目に入ってきます。
それは日本ではなかなか見ることのできない光景だなぁと。

さてさて、そんな中で、
今回はドイツのベルリンにて再生可能エネルギー事業に取り組む南原さんにお逢いしたので、ご協力頂きました!
(既に南原さんは日本に帰国して、現在は日本で活動中とのことです。)

自己紹介と、これまでの歩みについて教えてください。


1981年、島根県浜田市出身。
大学時代に環境問題に興味を持ち、インドで現地の環境NGOにおいてインターンシップに参加。
帰国後にホームレスが街角で売る雑誌、ビッグイシューの日本版の立ち上げに学生スタッフとして参加する。

海外の組織で働き、各国の学生と関わったことから、
日本の「シューカツ」があまりにアホらしくて、やらず。

環境問題に取り組みたいという思いから、
長野県飯田市で、市民の出資で太陽光発電を普及するおひさまファンドの担当者として働いたのち、
2009年からメガソーラーと呼ばれている
大規模な太陽光発電所を建設・運営する仕事についています。

会社の事業内容・活動内容について概要を教えてください。

現在働いている国際航業グループは、航空測量や地理情報などの仕事を中心にしていますが、
再生可能エネルギーにも取り組んでいます。

特に太陽光発電に力を入れていて、
調査やコンサルティングから、太陽光発電所の企画、設計、実際の建設・管理まで行っています。
これまでに海外で30カ所弱、日本国内で2カ所のメガソーラーを建設しています。

南原さんの組織での役割・仕事内容を可能な範囲で教えてください。(ドイツ滞在時も含めて。)

新たに進出する国を決めるための市場調査や事業の経済性の検討を行うところからスタートします。
次いで、実際に太陽光発電所を建設するための土地探しや、
関連する許認可の取得、メーカーや金融機関との折衝などですね。
その土地の日照条件は良いのか、売電事業できちんと収益があがるのかなどを検討します。

2011年末まで1年数ヶ月、ドイツ勤務をしていた間は、
ベルリンのGeosol社というグループ会社に在籍していましたが、
もともとドイツ人が立ち上げたベンチャーで、スタッフの国籍も10カ国以上と多彩な環境でした。
私はドイツ語がほとんどできないため、行政手続きや土地オーナーとの交渉などは
同じチームのドイツ人が担当し、私は市場調査やメーカーとのやりとりを行っていました。

日本に戻ってからは設計以外の部分はすべてやっていますが、
これは日本人で日本語がネイティブだというので、仕事をやっていて非常に楽だなと感じています。
土地の貸し借りだったり、役所の許認可は、いくらドイツ語が上手な外国人の同僚でも
やはり細かいニュアンスや、相手に与える印象の面で担当するのが難しかったりします。

海外で働くという志向を元々お持ちでしたか?

大学に入るくらいのときから、海外で働きたいという気持ちがありました。
それで学生時代に海外でインターンシップに参加しましたが、
そのときに海外で働くには単純に語学だけではなくて、仕事での専門性、能力が必要だと実感して、
まずは日本で経験と専門性を磨くことを考えました。
昨年ドイツで仕事していたときはそれまでにやってきたことが役に立ったと思います。

言語の壁以外に困難はありましたか?またそれをどのように乗り越えられましたか?

働き方が日本とは違うと感じます。
例えば役割分担や権限が日本よりも明確になっていて、自分は自分の仕事をやる。
決まった時間のなかでいかに効率的にやるかを重視しているので、
あらかじめ職務範囲に規定されてないような業務や部門横断的なプロジェクトを入れるときなど
プライオリティ付けなど納得してもらうのが大変でした。

日本のように全体でカバーするようなことは少ないかもしれませんが、
その分、誰がいつ決定するかが明確になっているので決め毎をしない情報共有の会議など少なく、
仕事の進むスピードは早いと感じます。

震災後、再生可能エネルギーに世界中から注目が集まっていると思いますが、 その流れを実感することはありますか?

世界というよりも、むしろ日本国内では流れが大きく変わりました。
震災前でも、ヨーロッパやアジアの他の国では再生可能エネルギーは注目を集めるだけではなく、
実際に導入がかなりのペースで進みだしていて流れが大きくなる一方で、
日本ではあまり積極的に普及が進んでいませんでした。

震災後にドイツから帰国して、
日本でも多くの人が再生可能エネルギーに注目して普及を進めようとしています。

海外(ドイツ)で働くこと、生活することの魅力について教えて下さい。

まずは、単純に好奇心を刺激される出来事がたくさんあること。
異なる生活習慣や考え方の人たちと働くのは、意外なことや学ぶことが大きいです。

日本での生活は、細かいところまで行き届いていて、考え方もある程度近い人たちですが、
海外では、驚くこと、理解できないことがよくあります。

そういう体験を通して、想定外の出来事や自分が理解できない人や考えに対して
柔軟に受け止めることが出来たり、多様性が何なのか、
自分の受け皿が大きくなっていくんじゃないかなと思います。

ドイツでの生活は、仕事だけではなくて家族との時間、
趣味、地域コミュニティでの活動などを重視して、
仕事のスタイルも残業はせず、休暇はきちんと取得するスタイルです。

それが個人の幸福にも社会にもいいと考えられている。
大事なことだなと思います。

今後の予定や将来の夢(目標)について教えてください。

日本国内と海外の両方で、
ローカルに再生可能エネルギーの普及と、まちづくりに携わっていきたいと思っています。
再生可能エネルギー100%のまちを日本各地に増やして、同時に世界中にも拡げていく仕事をしたいので。

最後に、日本の若者にメッセージをお願いします。

ぜひ早いタイミングで、海外で生活をされるといいと思います。
生活環境や文化というのもそうですが、働くことを考える上でも意識が変わると思います。

私の場合は、学生時代にインドでインターンしたときに、
周囲のインド人学生の仕事やキャリアアップへの貪欲さや競争の激しさにまず圧倒されました。
人口も経済も伸びている国の熱気は、日本国内でいると体験できないものです。

それに、仕事を得るためには、何かをできる能力と経験が必要で、
小さなことからでも身につけないと仕事がないという厳しさを東欧やアジアの学生たちから感じました。
これは自分が仕事を選ぶ上でも影響を与えたと思います。

ドイツでは、人生の中で何を大切にするのか、
最近でいうワークライフバランスのようなものを働きながら実感することができて、
これも、これからの選択に影響してくると感じています。

自分の視野を拡げて、新しい体験をしていくために、
海外に出るのはすごく効果的だと思います。

あと、再生可能エネルギーの分野は、日本では停滞していたので、
海外で活躍する日本人の若手が足りません!

これからの世界に重要な事柄なので、ぜひ太陽光以外でもいいですし、
再生可能エネルギーを一緒につくっていきましょう!

以上、南原さんの回答になります。

あとがき

学生時代に海外でインターンという経験。正直、僕にはとても羨ましい!
最近はアイセックなどの団体経由で海外インターンへ行く人の話をチラホラ聞きますが、
やはり日本ではまだまだ少数派でしょう。

前にもこのサイトで綴ったかもしれませんが、
以前僕はSNS経由で、とある欧米人の学生からメッセージを貰いました。
「僕は今、東京でインターンする機会がないかと探しています。
これまでにカナダで半年、インドで半年インターンをしていました。
次は東京で半年インターンをしたいと思っています。(以下略)」

彼にとってはスペシャルなことではないのかもしれませんが、僕は衝撃を受けました…。
恐らく、彼のような若者が世界中にゴロゴロといるんだろうなと。
そんな彼みたいなのに日本の若者は僕も含めて勝てるんだろうか!?
(勝つという言葉が適切かどうかはアレですが。)

南原さんは学生時代に海外でのインターンを経験し、その時の経験から今の道を歩んでいるそうです。
そしてドイツでも、ワークライフバランスとは何かを考え、今後の人生に影響を与えているそうです。

当然ですが、日本と他国は異なります。世界中に同じ国はひとつもありません。
学生であれば日本を飛び出て、海外でのインターンシップを志したり、
社会人であれば企業の駐在や留学制度、ワーホリなどで
海外の空気に触れてみてはいかがでしょうか?(もちろん、旅も!)

「海外で活躍する日本人の若手が足りません!」と南原さんは仰っていますが、
これは再生可能エネルギー業界に限らず全ての分野においてなのだと思います。

しかも、それは勢いを伸ばし続ける韓国系・中国系・台湾系などとの
相対的な比較でもあったりすると思います。

震災の影響もあり、
日本は真剣に再生可能エネルギーについて考え、動いていかねばならないでしょう。

是非、多くの日本人が南原さんに続いて、
日本の、そして世界の再生可能エネルギーの可能性(生産効率)を研究・実践していって欲しい。
そう思います。

以上、南原さん、ご協力を有難うございました!

太田 英基

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